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2010年5月30日 (日)

伏見城研究の成果と課題に行ってきました。

大阪歴史学会の見学検討会「伏見城研究の成果と課題」に行ってきました。
午前中は伏見城跡(明治天皇陵宮内庁管理地のぞく)の見学会、午後から検討報告会のスケジュール。

ありがたいことにこの日も晴天。
朝から南海→地下鉄→京阪で丹波橋まで。集合場所の近鉄桃山御陵前駅で降りるとたくさんの人だかり。
をを!と思っていると龍馬の見学会なグループと待ちあい場所が同じだったようです。さすが歴史と文化のまち伏見です。
と、それを差し引いても伏見城見学会は予想以上の参加者に恵まれ、事務局は対応にてんやわんやだったようです。
いつもは大阪歴史学会の会員や参加者が集まって多くても80名くらいだそうですが、

この日は200人は軽く超えたらしく伏見城への関心の高さがうかがえます。
ナビゲーターは午後からの報告者でもある中井均さんと森島康雄さん。たしかに聴きたいですね。
この日は伏見城だけに、歴史・考古・博物館な各分野の方々にお会いできました。皆さんに近況のご報告もしたりして(^^ゞ

昔は京阪特急が伏見に止まらなかったこともあり、私自身は伏見城や伏見界隈には行ったことがありませんでした。
現在の伏見城跡は明治天皇の陵墓が南斜面にあるため、本丸・二の丸などの主要部の立ち入りは制限されています。
それでも、日本史研究会編による『豊臣秀吉と京都』や高田徹氏による調査可能範囲の遺構調査による基礎的考察(中世城郭研究19号)などの先行研究があります。
それらの成果を踏まえて、可能な範囲の城跡を歩き現地の様子を探るのが今回はじめての伏見城跡訪問の大きな目的。
本当は、去年あった16学会による伏見城陵墓内立ち入り調査の報告会に参加したかったのですが、その時は仕事の関係で行けず。
でも、今回は大手を振って土日に参加できました(・ε・)。

木幡山にある伏見城跡はキャッスルランドだった北の長束大蔵曲輪から北堀跡の公園を中心にみてまわることができます。
桃山御陵前駅から御香宮を通って明治天皇陵参道まで登っていきます。天皇陵には行かずに北側の方へ廻っていくコース。
現地を歩いて、予想以上の長い傾斜がかなり印象的でした。ゆるやかな坂が際限なく続いた先に木幡山があります。予想以上の高低差。
城跡は石垣がほとんど抜かれた状態で、遠目にみても切岸らしい地形がみえました。たぶん石垣は抜かれて宇治川の護岸に使われたのでしょう。
治部池などの北側の堀は、自然地形の池を取り込み巨大な遮断線となっていました。
北堀は堀底がそのまま公園になっており、やはり巨大な遮断線を形成しています。
やはり、豊臣秀吉晩年に築城されてから徳川初期まで政治の中心となった公儀の城郭。とにかくでかい。
帰りは、伊達街道から桃山高校を経由してひたすら傾斜の西側斜面地を下って丹波橋まで。

それにしても、何とか宮内庁の理解を得て管理地となっている主郭部について縄張り調査をお願いしたいですね。
発掘などは無理ですが、縄張り調査に長けた研究者による調査グループで入れば、4〜5日もあれば現況遺構図ができるでしょう。
考古学的調査法のひとつ縄張り調査を導入すれば、豊臣・徳川移行期の慶長・元和期の政治と社会を知る貴重なデータを得ることができます(^^ゞ。
但し、それは最終段階の遺構がわかるということです。たぶん、現況遺構の踏査と考察を抜きに他の資料を駆使して一足飛びに秀吉晩年の様相を探ろうとしても八方塞がりになると思います。
城郭史料学は「最終段階」を示す現況遺構を踏まえた上で遡及的に考察を深める学問ですので、
文献史料や絵図で状況証拠を固めつつ、現地調査による遺構の読み込みを柱として、モノ(遺構)から歴史を読み解くのがキモであり、
伏見城研究にもそうした有効性を発揮すると思います。

午後からは研究報告会。感想は別途資料を読み直してから(^^ゞ。
あとは懇親会まで参加しました。お城屋さんの密度の濃い会でしたが、皆さんどうもお世話になりました。
Hさん、労作ありがとうございました!と業務連絡(^^ゞ

写真は伏見城治部池を遠くから。冬にもう一度ゆっくり観に行こうと思います。
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コメント

立ち入れないと言えば、武田神社や仙台城の「天守台」ですかね。
なんかの機会に限定でいいですから、解放してもらいたいもんですわ。

ホントですね。
躑躅ヶ崎城の天守台は行こうと思えば潜入?できますけど、なぜ立ち入り禁止なんでしょうね。

あれをみると、徳川時代の改修でも、「人は石垣」と違うと思われたくないからかもと邪推してみたり。

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