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2006年9月11日 (月)

【広島県美】藤田嗣治展図録だけ買いました

藤田嗣治の展覧会が東京→京都→広島で開かれていますが、広島会場へ行く前に通販で図録だけ買いました。
最近は本当に図録入手が便利になりましヽ(゚∀゚ )ノ。
もともとこの人の展示は著作権保持者の関係でなかなか展示がままならなかったようです。今回の開催にこぎつけた関係者の努力は並々ならぬものがあったようです。


とりあえず図録で予習がてら読んでみましたが、全く不勉強だったのですけど、藤田嗣治の作品は同時代の日本人の「洋画家」と比べて違う次元にいるんだなあと感銘しました。

ホントに、彼は西洋絵画をなぞって「独自のスタイル確立」をした多くの「洋画家・アーティスト」と違って、本当に自分のネイティブな面と西洋を軸とする美術史の文脈を消化し自分の血肉にして創作活動を成し遂げたという印象を受けました。おそらく彼はジャンルよりも画題・画法の習得に大きな努力を励んだ結果ではないかと勝手に思いますが、いずれにしても近代の日本人画家では他の追随を許さない抜きんでた「天才」と思いました。
そして、メキシコへ行っているとは思いませんでした。20世紀のメキシコアートシーンはとても興味深いのですが北米・中米の雰囲気が作品にも反映されているのは新鮮でした。

それから、戦争画も写真で観ることが出来ました。素人解釈なんですけどサイパン島玉砕の絵などはドラクロワのキオス島の虐殺のような浪漫主義的な戦争画な図式じゃないかしらと思いました。
もしそうだとすると、この絵の主題であるギリシア独立戦争の図式「異教徒(暴力の象徴)に殺されるキリスト教徒」といったテーマをあべこべに反転させたわけで、他の戦争画に比べて欧州の美術史の文脈からすれば実にたちの悪い作品だなと思いました。

その意味では、藤田の戦争を題材とした絵画群は、日本国内のプロパガンダ絵画を超えて世界的に印象づけるものになったかもしれません。でも第二次大戦の戦争の惨禍は、こうした旧来のロマン的な戦争 イメージや戦場と銃後といった物語をふっ飛ばすように、科学技術による場所を問わない空中からの無差別大量殺戮を見せつけることになるのです。そうした戦 争のイメージの転換期をある意味象徴するのが藤田の戦争画じゃないかなぁと思いましたが、その辺は実際に広島へ行って観てみたいと思いました。

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