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2006年8月 8日 (火)

歴史となったナガノ革命

Book_yasuo都道府県という政官財官&地元新聞がコングロマリットした閉じられた世界の中で、前知事が新幹線と言う風穴を開けたら東京からやってきたパンダがこの人。パンダで居てほしいと言う周囲の期待を裏切りレッサーパンダの如く自律して2足歩行した田中康夫知事のナガノにおける業績は、我が国の地方自治を考え、検証するための有益な資料になると思っている。
ソフトパワーが決定的に不足しハードパワーが先行する田舎行政で如何にソフトパワーへシフトさせるかは至難の業であるからだ。コングロマリット相手に四面楚歌になる上に、味方のはずの支援者も簡単に転んでしまうからだ。その中でどのような理念で行動し、その行動に対して周囲がどのように考え行動したかが8月でガラリと変わるであろうホームページには詳細にアーカイブズとして記録されている。ぜひとも記録集を編集して出版してくれる書店が現れることを望む次第。


てなわけで、長野県知事選挙前の6月に総括するように刊行された「日本を-ミニマ・ヤポニア」を知事選前には買いたいなと思っていたら、何たることか康夫チャンは落選してしまった。本人は上の本で在職中から知事には固執していないと書いてた人なのでわたしの成果を受入れなかったのも県民の選択(戦後チャーチルではなくアトリーを選んだ英国の如く)として受け止めるだろうけどね‥‥それにしても、2004年には財政再建団体に落ちる予定の瀕死の県を何とか黒字経営にしてきた矢先だったのに長野県民は知らんよ。目先の利益で選んだ新知事の任期中に確実に破綻してしまうだろうに‥‥合掌。

ということで落選した次の日に大阪でようやく仕入れた「ミニマ・ヤポニア」。新幹線で斜め読み。
前から読めば6年間のナガノ革命を通しての活動理念と行動が記され、後ろから読めば代表を務める新党日本を通しての国政への活動理念と設計図が記されているという構成。
ナガノ革命の足跡はいつものこととして、印象深いのは、後ろからのミニマ・ヤポニアは単なる新党日本のマニフェストでなく、過去から現在、そして未来へ向けての考察が歴史学的考察を盛り込んだ論文として読める点でした。
大雑把にみて、共産党や旧社会党などの左派系とは対称的に、今日、文藝春秋辺りなどに載っている保守政党系の文章は伝統を重んじる割には歴史的考察の欠落したひとりよがりの説をより合わせた駄文が多い(だから田舎のオヤジや社長、管理職の愛読雑誌になるのかもしれん)。このことを思えば、引用元が記され歴史的考察をバックボーンに論文として読める構成となっている政治理念の文章は我が国では希有なものと言えるだろう。
後ろからのミニマ・ヤポニアは是とする立場からも非とする立場からも一読を奨める単行本です。1900円は十分もとが採れます。

昨今、首相候補という人たちのポンチな「文庫本」が平積みされてますけど、ほんまもんの政治理念の文章というものを一度読んでみたらよいです。

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コメント

お久しぶりです。えー、外から見ている元長野県民としましては、康夫ちゃんのような方はもう2度と来てはくださらないだろうに、惜しいことをした、本当にいいんかいな、と思っています。(私は康夫ちゃんが勝つと信じて疑わなかったんですが。保守系候補数名が結託して立てた新知事さんは、お歳ですし)。ただ就任直後から、周りはついていくのに必死だったらしく、ワンマンにならざるを得ないやり方に反感を持つ人々が多かったんでしょうか。他に選択肢がなかったことも残念です。新知事さんが本当に「新しい風」となると良いのですが。。。

えりぃさん、ごぶさたしています。
元長野県民だったんですね。おっしゃる通りで大分県の感覚で思うに、かなり周りがついていく(理解する)のが大変だっただろうと思います。長野新幹線が出来て首都圏と直結したら首都から知事がやってきたような感がある田中知事にもう1期やってから中庸の方に切り替わるのが良かっただろうと思うだけに惜しいと思っています。わたしは元大阪府民は棚に置いて破綻しないかと心配します。

さて、今年は上位に勝てないヴォルカ鹿児島ですが、甲子園で鹿児島工の試合を観ました。初出場とは思えない独特の応援スタイル、「うてっ、うてっ、うてー!」「いけっ、いけっ、いけー!」「おまえがきめろ」「ぼくらのゆめは全国制覇」といろんなコールが球場に響きわたっていました。ヴォルカの練習でも応援でも思ったことですけど鹿児島の方は声が通りますね。

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