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2006年8月30日 (水)

【CAMK】『生人形と江戸の欲望』観ました

月曜日の朝イチの立ち合い用事が10時半頃には終わったので、熊本市現代美術館(CAMK)に豊肥線で出かけました。熊本の市街地は車で行くのがめんどくさいので鈍行で3時間かけて新水前寺まで往復します。

CAMKのお目当ては、『生人形と江戸の欲望』という展示。
生相撲人形はとてもステキ。見せ物として一世を風靡したつくりものの傑作です。
そうした生人形師の足跡を、幕末に盛んになった「悪所」のコスモロジーを媒介にインスタレーションした内容という印象です。もっとインスタレーションでやったら面白かったのにと思いました。
浮世絵・名所絵などの刷り物も多数展示されており、18禁コーナーがあったのには笑えましたが、夏休みでお子様やご婦人方が居られる中で暖簾をくぐるには勇気がいりました(笑)
とは言え、全体としてとてもいい空間でした。
あらかじめ、通販で図録を買っていたので、前回に買えなかった『生人形と松本喜三郎』の図録を買いました。

そして、G3ギャラリーでは、アーティストの真珠子さん(天草出身だそうな)のインスタがありました。これもなかなか。。。というかデジスタ系な最新のアーティストの仕事をオシャレな熊本で観ることが出来るのはCAMKのおかげ。

それから、帰りの列車までの時間潰しにオープンなライブラリーでゆっくり読書。BTの最新号は岡本太郎の『明日の神話』の修復&展示プロジェクトやアートイベントを旅する特集を読みました。他にも磯崎新氏の『福岡五輪プロジェクト』を読んで目がウロコだったりと、ここはいろいろな雑誌があって濃密な情報収集の場となりました。

熊本のど真ん中でテナントビルの3階〜5階を占めるとは言っても、月曜日ながら夏休みということもあってみんなが思い思いに寛ぐ「美術館」。こんなロケーションの館はいくつかありますけど、ここまでゆったりとみんながくつろげるスペースはおそらくCAMKくらいしかないと思います。何度も足を運ぶたびに「人間の家」を感じさせるスペースです。

帰りは上通りにある建築家葉祥栄設計のスペースにある紅蘭亭にて美味しい太平燕(タイピーエン)付きの中華定食を食べました。なかなか美味♪
それから市電で新水前寺駅へ移動。豊後竹田行きの鈍行列車で終点まで爆睡して帰りました。

2006年8月 8日 (火)

歴史となったナガノ革命

Book_yasuo都道府県という政官財官&地元新聞がコングロマリットした閉じられた世界の中で、前知事が新幹線と言う風穴を開けたら東京からやってきたパンダがこの人。パンダで居てほしいと言う周囲の期待を裏切りレッサーパンダの如く自律して2足歩行した田中康夫知事のナガノにおける業績は、我が国の地方自治を考え、検証するための有益な資料になると思っている。
ソフトパワーが決定的に不足しハードパワーが先行する田舎行政で如何にソフトパワーへシフトさせるかは至難の業であるからだ。コングロマリット相手に四面楚歌になる上に、味方のはずの支援者も簡単に転んでしまうからだ。その中でどのような理念で行動し、その行動に対して周囲がどのように考え行動したかが8月でガラリと変わるであろうホームページには詳細にアーカイブズとして記録されている。ぜひとも記録集を編集して出版してくれる書店が現れることを望む次第。


てなわけで、長野県知事選挙前の6月に総括するように刊行された「日本を-ミニマ・ヤポニア」を知事選前には買いたいなと思っていたら、何たることか康夫チャンは落選してしまった。本人は上の本で在職中から知事には固執していないと書いてた人なのでわたしの成果を受入れなかったのも県民の選択(戦後チャーチルではなくアトリーを選んだ英国の如く)として受け止めるだろうけどね‥‥それにしても、2004年には財政再建団体に落ちる予定の瀕死の県を何とか黒字経営にしてきた矢先だったのに長野県民は知らんよ。目先の利益で選んだ新知事の任期中に確実に破綻してしまうだろうに‥‥合掌。

ということで落選した次の日に大阪でようやく仕入れた「ミニマ・ヤポニア」。新幹線で斜め読み。
前から読めば6年間のナガノ革命を通しての活動理念と行動が記され、後ろから読めば代表を務める新党日本を通しての国政への活動理念と設計図が記されているという構成。
ナガノ革命の足跡はいつものこととして、印象深いのは、後ろからのミニマ・ヤポニアは単なる新党日本のマニフェストでなく、過去から現在、そして未来へ向けての考察が歴史学的考察を盛り込んだ論文として読める点でした。
大雑把にみて、共産党や旧社会党などの左派系とは対称的に、今日、文藝春秋辺りなどに載っている保守政党系の文章は伝統を重んじる割には歴史的考察の欠落したひとりよがりの説をより合わせた駄文が多い(だから田舎のオヤジや社長、管理職の愛読雑誌になるのかもしれん)。このことを思えば、引用元が記され歴史的考察をバックボーンに論文として読める構成となっている政治理念の文章は我が国では希有なものと言えるだろう。
後ろからのミニマ・ヤポニアは是とする立場からも非とする立場からも一読を奨める単行本です。1900円は十分もとが採れます。

昨今、首相候補という人たちのポンチな「文庫本」が平積みされてますけど、ほんまもんの政治理念の文章というものを一度読んでみたらよいです。

Foxkeh! フォクすけ!


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