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2006年7月 5日 (水)

WM2006ドイツの旅〜鉄道デザインな話〜

P1050112 P1050113 P1080553ヨーロッパの高速特急はとてもデザインがいい。
左からパリ北駅の国際特急タリスと仏国鉄の特急列車、そしてDB(ドイツ鉄道)の高速特急ICEの写真です。タリスとICEは乗ったけどすごーく快適。
で、この写真みてわかるように、我らが?JR九州の車両をデザインされた水戸岡鋭治氏のデザインが欧州スタイルの高速特急とシンクロしていることがわかる。タリスは目の位置を変えれば新幹線つばめだし、真ん中はつばめ型特急、そしてICEはかもめ型特急なわけです。

この辺はよく指摘されているところで、水戸岡さんが岡山に導入した路面電車のデザインも欧州仕様なわけですけど、水戸岡さんの功績はそうした欧州でみられる特急車両のデザイン手法を日本に持ち込んだことだと思っています。それまでの特急車両デザインの貧困さを取り払った意味では本当に大きい。

でも今回乗って思ったのは、水戸岡さんはJR九州に優れたデザインの特急とスタッフの制服まで含めたトータルデザインを持ち込んだ原動力になったにも関わらず、そこまで提案してながら、下記に記すような合理的な「特急サービスのあり方」まではデザインとして持ち込んでいないのが実に惜しいということです。
このときに発注した側のJR九州は都市間特急の新たなあり方を強く希求していただけに、そこまで踏み込んだ提案があればきっと特急の概念を変えるサービスになっただろうに。。。

これには、デザイナーという仕事が表層的なかたちの提案で評価される傾向があり、そのシステムまで見通したデザイン提案という視点で議論されないことでその辺の力が弱いという問題があるそうで、この辺の議論は川崎和男さんの本などを通してなるほどと思っていたので、デザイン手法では評価の高いJR九州の特急にあっても、システムまで含めたデザイン提案までには至らなかったことを確認できてしまったのは残念なことでした。

そのDBでへえーと思ったシステムは、指定席のあり方。もうひとつは改札システムなんですけど別にします。
DBでは一等席(グリーン車よりいい)と二等席の別はあれ、二等席で自由席と指定席の区別がないのです。全て自由席なんですが、区間毎で席を抑えることが出来て予約が入ると座席の上に予約された区間が表示され指定席になるというシステム。
なんでこのシステムを提案して内装デザインに組み込んだ車両を押さなかったのか?と残念でならない。空席率を解消し、自由席は混雑して指定席はガラガラという新幹線・JR特急の弱点を解消するシステムだと思うのに。。。

P1080353 そんな感じのところって、ドルトムントのUバーンがそうなのだけど
 トラムのような車両が地下にもぐったりして、路面電車=郊外電車=地下鉄車両という区分けが低い印象を持ったのですが、ドイツの市内電車やトラムなどが連合して運営されるシステムなども含めて、路面電車のデザインは入ってくるのだけど、そうしたシステムを通したデザイン提案が伴わないのも似ている。
これは、耐震基準・防災基準に沿った地下鉄の車体基準があるのですけど、その辺の制約をクリアするようなデザイン提案があれば無駄な巨大地下鉄もつくらずに都市交通が整備できただろう(福岡市営地下鉄と西鉄宮地岳線とか)に実にモッタイナイとも思う次第。

ちなみに、JR九州の水戸岡氏デザインの車両は、近年のかもめ型車両や新幹線つばめのように、外観は上記の欧州っぽいデザインで、内装にこじつけたように和風デザインを組み込むといった、かたちだけのデコレート化に陥っているのが気になっています。
この現象は鉄道全体のシステムを見据えてデザインするという視点がよりも、欧州の特急デザインやあちこちのデザインをチョイスしてデコレートするのがうまいということを自身で証明するようなものではないのかと感じています。そうでないことを祈りたいと思いますが。。。
デザイン手法を入れた功績は高く評価されてしかるべきですが、硬直化している昨今の鉄道にシステムまで含めたデザイン提案を要望するのは酷というものでしょうか。

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