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2006年7月18日 (火)

WM2006ドイツの旅〜ここはしてよい、という発想〜

P1080607_2 P1080393 ドイツは鉄道マナーとかそういったのはあんまり無頓着。ニッポンの方が自分も含めてよっぽど神経質なんだと再確認しました。在来線なんてビール呑んで天井叩いて大騒ぎするサポーター居たくらいだし(爆)
逆にそうだから誰もがわかるサインで律義に決めていくんだろうなと思う。
そしてこのラインは守ってくれという線もあるようでそれを逸脱すると厳しいペナルティが課せられるっぽい。その辺のメリハリについては、ひたすら車内放送で慇懃無礼なアナウンスをする一方でご遠慮くださいやマナーアップで相互監視を奨励する我が国との対比で興味深い。

そんな感じでサインをみていて面白かったのは、なんでもダメとかご遠慮下さい一辺倒ではなく、様々な利用者を想定して何はしていい。こうしてくれるとDanke!と表示していること。
DBのICE(新幹線に相当)では、左写真のように携帯電話は使っていい車両というサインがある。ニッポンでは神経質にマナーモード、マナーモード。とかペースメーカーの人に配慮(確かにしないといけない!)一辺倒なんだけどしていい空間を用意してそちらに誘導した方が合理的と言えます。ドレスデンで乗ったトラムでは右写真のようにカバンをおろしたらありがとう!、足をイスからおろしたらありがとう、イヌにクツワをはめてくれたらありがとうとかサインで示していました。

昨今、ニッポンでは鉄道利用者がキレて鉄道員に暴力を振るう事態があるそうですけど、車内であれはダメこれはマナーとかうるさすぎるのが要因な気がします。マナーも大事だけど「こうしてくれてありがとう」といったサインを加えるなどの工夫をしないと、利用者が互いに監視しあうことで居心地の悪いストレスの溜まる空間づくりをお手伝いしかねないリスクを自覚した方がいいです。
何はしていいよねという合意事項を積み立てていく作業も必要ではないでしょうか。

P1080611_2_1 ちなみにICEでは2等席でもちゃんと各座席に電源プラグがありました。車内でみんなバッテリを気にせずパソコン開いてゲームしたり作業したりしていたので不思議に思っていたのですが、納得。とてもありがたかった。
壁側にしか用意してくれない新幹線や電源プラグを使うと電気泥棒めいた扱い受けるニッポンでもIT大国言うなら電源プラグを特急車両には備えてほしいですね。

WM2006ドイツの旅〜路上駐車は迷惑?〜

P1080559 P1080136 P1080386 ドイツで興味深かったのは街中の道路で路上駐車できるスペースがあちこちに用意されていたこと。
もちろんドイツは自動車大国。でも都市で自動車を観る機会は想像よりも多くなくてイメージとしては日本の方が自動車の利用者が多いような気がする。そして街中にはあちこちに路肩に乗り上げずに路上駐車していた。
ドイツと言えども街中は道がそうそう広くない。それでも比較的広い道路は一車線分停めるように意識してスペース取りがされていた。
大都市ケルンでも同じ。友人と待合せしていた時も、ホテルの前の道路は路上駐車が当たり前のよう。但し、空きがないと停められないので友人はなかなか駐車できずに困っていたそうですけど。。。
あんまり頻度が高いとメーターとかつけて駐車違反を取るようですが、それ以上に路上に路上駐車してよい空間や停めてよいスペースを設定する
、そうでない場所に停めると厳しく罰せられる、このメリハリこそ合理的な自動車大国ドイツの方法論と感じ入りました。

一方、対称的に、我が国では路上駐車に対して警察業の方は収入アップのために業者に委託して(自分たちは手を汚さずに)厳しく罰金徴収を行うようになりました。でも上をみてもわかるように、人とモノを運ぶための道具である自動車について、簡単に停められるスペースを用意せずに取り締まりだけ厳しくするのはフェアじゃない


「迷惑駐車」
と言いますが、路上に停めてよい空間を用意せずに一方的に厳しく取り締まる警察こそ「社会の迷惑」でしょう。公共空間にフェアなルールを用意することこそ「公僕」のあるべき姿です。
迷惑駐車という警察業とメディアが癒着して発信される「お題目」に躍らされず、ユーザは路上という公共スペースに駐車するルールを考えた方がいいです(営利に聡い警察業主導だと次は有料メーターがあちこちに氾濫するでしょうけど(:-P)。停めていい空間を路上に確保する方が、街中に虫食い状の駐車場をつくるよりよっぽど美しいニッポンの景観づくりにいいと思います。

ex.)傾く地方の商店街でよく道路拡張する場合、広げた部分は街路樹と歩道に割いてしまい駐車場は取り壊した虫食いスペースに有料で設定するという事例がよくあります。横付けできる駐車スペースを取らないでお客さんが寄りついてくれるのか、その辺の想像力のなさは立ち退き料ほしさととられても仕方ないしお金の無駄です。

2006年7月 8日 (土)

WM2006ドイツの旅、DBな新幹線は在来線も走る

P1080683 ドイツ鉄道の最も速い特急ICE。最高時速は300Km/hと新幹線並みのスピードが出る。「インターシティーエクスプレス」という名称は日本で最も美しい特急を走らせるJR九州のコンセプトと一緒のようにDBは高速特急で都市間をつなごうという意識が強い。
そんな高速能力を誇るICEですけど、走るのは主に在来線。
日本の感覚で言うと東北本線や北陸本線、山陽本線など〜本線系の直線主体の線路を新幹線が爆走する感覚に近い。最もスピードはだいたい200Km/hと在来線特急並みに抑えられるのですけど、ベルリン〜ハノーバーやフランクフルト〜ケルン間などには専用高速線(所謂日本での新幹線みたいな線路)ができていてこちらは高速性能をフル回転している。

で、こんな芸当がなぜできるかというと、鉄道ファンならご存知の通りDBは広軌の線路(1435mm)で統一されているためである。おかげで車内が広く取れてゆったりしたインテリアが演出できる。また直線的な線路敷設がなされているため高速鉄道と在来線が一体化した鉄道網が建設されたため非常に乗換えに便利だし、各地を文字通りインターシティーエクスプレスがつなぐことができている。
今回もジャーマンレールパスを使ったのだが、ICEからRE(リージョナルエクスプレス→快速)まで同じプラットフォームで自在に乗り換えることができ大変便利でした。

Tsubamew_1 これに対して、日本では、旧国鉄や南海など古い鉄道は狭軌の線路(1067mm)で建設され、その後昭和頃から都市間高速鉄道を標榜した阪神・阪急などの私鉄が広軌で建設されてきた歴史がある。中には狭軌から広軌へ変更した会社もあるが、最も大手な旧国鉄は狭軌のまま変更されていない。そこにプロジェクトマニアでおなじみな高速鉄道計画として新幹線が広軌で建設されることになったために、広軌の新幹線と狭軌の在来線・在来線特急が別々に路線網をつくる結果になっています。

今回ドイツへ行って乗り比べてみて、日本における新幹線・在来線特急の分け方は世界的にみても効率性からみてもあんまりいいアイデアではないということを痛感しました。
理由は次の二点。
1)新幹線が高速運転に特化したため、高速鉄道事業に特化された経営でしか使えないこと。
2)
新幹線と在来線の一体化を図り、需要に応じて線路の高速化を図った方が全国の線路網整備では効率的であること。

一つ目の問題は、新幹線が高速化に特化したため、例え在来線を広軌化してもそのままでは使い勝手が悪いと言うことです。また高速線でなくても性能が発揮できると言う方式でないことは、融通が利かないという非効率さを発揮してしまうことにもつながります。
世界で日本の新幹線が売れずドイツなどの仕様が採用されるのは、政治的なものもあるでしょうけど高速特急の汎用性の低さがあるのではないかと思っています。ICEと新幹線では座席のあり方を含めてサービスを創る「発想」が違いました。ある意味、目からウロコでした。

二つ目に新幹線が別系統という方式は、今日おそろしいまでに不効率な鉄道網整備をもたらしています。
おおよそ日本の骨格である東京〜大阪間などの新幹線が出来るまでは専用高速線による新幹線はそれ専用の需要と合わせて十分ペイできるものでした。
ところが各地で新幹線建設=地域の活性化と誘致運動をやらかして整備新幹線を利権化したことで、ペイできないところまで専用高速線による新幹線が求められてしまいました。その結果、柔軟な高速化計画がないまま整備新幹線ありきで全国の鉄道網整備が進められています。
P1030548Hisatusendai_1 秋田・山形新幹線のように在来線と高速線をドッキングするアイデアが出ても、結果として新幹線が高速専用線での運転を軸としたデザインであること、在来線の広軌化という方向に結びつかなかったことで、その後は北陸・東北や九州新幹線のように在来線の廃止を代償に高速線を建設するという本末転倒な事態に陥っています。また新幹線駅も新○○のようにターミナル駅から離れて郊外に出来てしまうため、そこに到着しても在来線や公共交通とのネットワークが悪いという問題があります。田圃の真ん中に巨大新幹線駅ということになり、無理に駅をつくるかどうかで揉めないと行けない、またつくったものの借金だけが残るという顛末もあちこちでみられます。

こんなことはDBの運転の方式をみれば、新幹線建設よりも在来線の広軌化・直線化による高速運転を整備すれば十分対応できることなのです。地方の幹線は古くに整備されたためたいてい直線主体の線路が多くあります。そんな資産がありながら2,3両の在来線(或いはJRに切り捨てられた三セク鉄道の)車両が走り、その側に超豪華な直線専用線による新幹線が7〜12両で走るというお馬鹿な絵面が我が国の不幸な鉄道事業のあり方をみせています。同じ高い建設費を払うなら、線路の高速化で高速運転と在来線ニーズを共有すればいいのに、別に線路をつくって高速線経営と在来線経営に分けてしまうのですからバカでなければなんでしょう?
複数の形態を結びつけて有機的なネットワークを創るという発想が鉄道にたずさわる者になかったのは痛い話しと言えます。今は生き残りをかけてネットワークを解体して使える線路だけ残す縮小再生産を重ねているのが貧困な鉄道事業の顛末です。

ドイツも自動車大国ですから鉄道は生き残りに必死です。地方鉄道や観光鉄道を子会社化して経営のバランスを図るなどいろいろな工夫をしています。それと比べてみた場合に日本の鉄道については新幹線、在来線、郊外鉄道、市内鉄道の区別があまりに縦割りすぎて、それぞれをネットワークして経営しようと言う発想がまるでないように思えます。
都市部では、アーバンネットワークなどJR西日本の合言葉にせず、都市内鉄道事業連合をつくるなどすれば乗客の配分などきめ細やかな経営ができるというのに、結果としてはパイの横取りをやってほおばりすぎて脱線事故を起こしたのがJR西日本の醜態でした。
一方、地方では単体で採算のとれない地方線路の高速化は、新幹線建設よりも在来線の広軌化と直線化による総合的な機能強化と高性能車両の導入が一番効率的です。骨格を成す新幹線は整備されているので、今度はそれと在来線を組合せた線路網の整備を行う段階にあると言えます。ドイツの真似をするのではなくそうした「発想」を盗めということです。
長崎新幹線などのように、新幹線導入か在来線切り捨てかというアホな議論を求めるJR各社や新幹線整備を受け持つ国交省は一度欧州の鉄道を乗ってみてはいかがですかね?
多分にそうしたシステムの違いを理解するよりも「ウチのほうが礼儀がなっている」とアホな勘違いしような気もしますが。。。本当に彼ら鉄道のトップは列車を知らないと痛感したのが今回の感想です。

あちらのトップは自分たちの雑誌の中で自分たちのスタッフの働きを紹介していました。それに対して、鉄道にたずさわる日本のスタッフは、「鉄道の作法」を知らないアホなトップたちに「礼儀作法」で縛られ、使えないサービスに苛立つユーザに煽られて笑顔に精気がありません。
「鉄道の作法」も知らず田舎線路網を切り捨てつばめレディに訳わからないお辞儀で車両のお出迎えをさせる国鉄官僚モドキなトップが大きな顔をするのがこの国の鉄道事業の不幸と言えます。祝日に日の丸を掲げて利用客に喚起したいとホザク前に、我が国の鉄道事業が生きるためのシステムデザインをつくる義務を果たしなさい、と申しておきたい。このままでは百年後には日本の鉄道は崩壊してしまう。自分たちのシステムデザインの発想の貧困さを「おもてなし」と称したスタッフの礼儀作法でデコレートするのはやめてもらいたいもの。
私たちはスタッフの作られた笑顔で迎えられてもうれしくありません。使い勝手のよいサービスを考える姿勢を感じることの方がよっぽどうれしいです。

2006年7月 7日 (金)

WM2006ドイツの旅〜首相とサッカー〜

P1080288代表熱で盛り上がるドイッチェランド。
今回は統一ドイツ後初のWMとなったこともあってか、ドイツのナショナルカラーがあちこちに氾濫してました。
こうした「ドイツ」意識は、EU体制が一応の安定を持ち、欧州における冷戦構造・独仏関係が過去のものになったことが大きいのかと思っています。もうひとつはシュレーダー政権後半からの経済的停滞や統一コスト以降の不満に対して、現政権がナショナリズム的噴出を緩和させる為のガス抜きとして奨励している可能性もあります。
とあれ、ポーランド戦などは一色触発の騒ぎもあったものの全般としては、参加型国民による自発的なドイッチェランド意識が今回のWMの代表熱の特徴ではないかと思っています。我が国のように政財官学な統制型の参加しか認めてくれない中での動員型「愛国心」とは違うのでその辺ちゃんと抑えてね>NHKさま。

P1090011 今回、関心したのはリューデスハイムで観たドイツ×アルゼンチン戦のメルケル首相。ベッケンバウアー会長と並んで観戦してた首相、時折バモってましたです(笑)。試合後に広告ボードの前にインタビュー出演してきたので、ちょっとしたステートメント程度かと思いきや、延々とコメントを話していました。3分ほど多分に試合内容や代表のことについて語っていた様子。
メルケル首相はドイツの保守政党ことキリスト教民主同盟(CDU)。その首相で広告ボードの前でコレですからドイツおそるべしです。

我が国の首相なら、基本的にこの手のメッセージは中身のないかたちだけのパフォーマンスか、逆に政治的に利用しようとしてミエミエな情報操作に使うかがオチですが、スポーツの場での政治的メッセージの発し方であっても国の代表たる人物のふるまいの「質」の違いが見て取れます。
ラブミーテンダーな方の金メダル選手とコンサートデートとは訳が違うなぁ(:-P

2006年7月 6日 (木)

WM2006ドイツの旅〜次は武者なサムライニッポン〜

帰ってからドルトムントのファンフェスト会場ネタを話していたら。。。
「そういや、兜持っていく話どうなったの?」と聴かれて唖然。
忘れてた。。。( ̄□ ̄;)

サムライばかりで忘れていましたが、クラフトで制作する兜が1万円くらいで造ってもらえることがあって、軽くて丈夫だしそれをドイツへ持っていってかぶればよかったですよ。

メヒコの王様グッズを思い起こせば、スコットランドかバイキングの国みたいで兜は使えたアイテムだったかもしれない‥‥
問題はどうやって運んでいくか。。。まぁ現地で壊れても困るし、観戦後の移動を考えるとリスク高いかなぁと思って見送った次第でしたが惜しいことをしました。

Img1059624892_1 今回のWM2006では、一応民族衣装な浴衣姿の日本人女性が現地で受けてたそうですが、男性の場合、コレがあったなぁと。。。。何人かでかぶって歩けばけっこうなインパクトあったかも。後、ノボリがあれば言うことナシです。
まぁ、簡単なのでいいからナショナルカラーな山高帽子もいいけど、軽くて持ち運びのいい素材でアレンジしたアイテムであるといいなと思いました。

ちなみに探してみるとちゃんと製造販売しているメーカーがありまして、比較的運びやすいコンパクトモデルな兜(大将兜じゃなくて飾りの小さいモデルや忠臣蔵チックなモデル)を発注すると10万円弱する(笑)多分重いから持っていくのも大変だけどかぶるのもしんどいかも。。。
でも、写真のように忠臣蔵モデルはけっこう使えるアイテムかもしれません(笑)

追伸
その後、このネタは盛り上がり、よくよく考えれば各地のクラブで応用できるんだよね。ということに(^^;)。甲府とか新潟とか仙台とか名古屋!とか大阪とか広島とか福岡とか‥‥信長の野望系で手慣れた方々にけっこうローカルヒーローとしての武将ネタができます。
で、次のワールドカップに向けて「侍」なサムライブルーではなく、「武者」なサムライニッポン=兜でいくのはいいアイディアと。バイキングな国のサポのように、兜をかぶったニッポンサポが気勢をあげてスタジアムを練り歩くのはなかなかいいインパクトを与えるように思います。

これでいくと、セレッソ大阪は常勝クラブ目指して「千成り瓢」用意せねばなりません。が、アジアクラブ選手権に出ようものなら百発百中、韓国・中国のクラブに煽られます(汗)。スタジアムはベタが許される空間ですから煽られ上等でやるのもひとつの文化かもしれません(近代ネタは避けた方がいいとしても)。

2006年7月 5日 (水)

WM2006ドイツの旅〜鉄道デザインな話〜

P1050112 P1050113 P1080553ヨーロッパの高速特急はとてもデザインがいい。
左からパリ北駅の国際特急タリスと仏国鉄の特急列車、そしてDB(ドイツ鉄道)の高速特急ICEの写真です。タリスとICEは乗ったけどすごーく快適。
で、この写真みてわかるように、我らが?JR九州の車両をデザインされた水戸岡鋭治氏のデザインが欧州スタイルの高速特急とシンクロしていることがわかる。タリスは目の位置を変えれば新幹線つばめだし、真ん中はつばめ型特急、そしてICEはかもめ型特急なわけです。

この辺はよく指摘されているところで、水戸岡さんが岡山に導入した路面電車のデザインも欧州仕様なわけですけど、水戸岡さんの功績はそうした欧州でみられる特急車両のデザイン手法を日本に持ち込んだことだと思っています。それまでの特急車両デザインの貧困さを取り払った意味では本当に大きい。

でも今回乗って思ったのは、水戸岡さんはJR九州に優れたデザインの特急とスタッフの制服まで含めたトータルデザインを持ち込んだ原動力になったにも関わらず、そこまで提案してながら、下記に記すような合理的な「特急サービスのあり方」まではデザインとして持ち込んでいないのが実に惜しいということです。
このときに発注した側のJR九州は都市間特急の新たなあり方を強く希求していただけに、そこまで踏み込んだ提案があればきっと特急の概念を変えるサービスになっただろうに。。。

これには、デザイナーという仕事が表層的なかたちの提案で評価される傾向があり、そのシステムまで見通したデザイン提案という視点で議論されないことでその辺の力が弱いという問題があるそうで、この辺の議論は川崎和男さんの本などを通してなるほどと思っていたので、デザイン手法では評価の高いJR九州の特急にあっても、システムまで含めたデザイン提案までには至らなかったことを確認できてしまったのは残念なことでした。

そのDBでへえーと思ったシステムは、指定席のあり方。もうひとつは改札システムなんですけど別にします。
DBでは一等席(グリーン車よりいい)と二等席の別はあれ、二等席で自由席と指定席の区別がないのです。全て自由席なんですが、区間毎で席を抑えることが出来て予約が入ると座席の上に予約された区間が表示され指定席になるというシステム。
なんでこのシステムを提案して内装デザインに組み込んだ車両を押さなかったのか?と残念でならない。空席率を解消し、自由席は混雑して指定席はガラガラという新幹線・JR特急の弱点を解消するシステムだと思うのに。。。

P1080353 そんな感じのところって、ドルトムントのUバーンがそうなのだけど
 トラムのような車両が地下にもぐったりして、路面電車=郊外電車=地下鉄車両という区分けが低い印象を持ったのですが、ドイツの市内電車やトラムなどが連合して運営されるシステムなども含めて、路面電車のデザインは入ってくるのだけど、そうしたシステムを通したデザイン提案が伴わないのも似ている。
これは、耐震基準・防災基準に沿った地下鉄の車体基準があるのですけど、その辺の制約をクリアするようなデザイン提案があれば無駄な巨大地下鉄もつくらずに都市交通が整備できただろう(福岡市営地下鉄と西鉄宮地岳線とか)に実にモッタイナイとも思う次第。

ちなみに、JR九州の水戸岡氏デザインの車両は、近年のかもめ型車両や新幹線つばめのように、外観は上記の欧州っぽいデザインで、内装にこじつけたように和風デザインを組み込むといった、かたちだけのデコレート化に陥っているのが気になっています。
この現象は鉄道全体のシステムを見据えてデザインするという視点がよりも、欧州の特急デザインやあちこちのデザインをチョイスしてデコレートするのがうまいということを自身で証明するようなものではないのかと感じています。そうでないことを祈りたいと思いますが。。。
デザイン手法を入れた功績は高く評価されてしかるべきですが、硬直化している昨今の鉄道にシステムまで含めたデザイン提案を要望するのは酷というものでしょうか。

2006年7月 4日 (火)

WM2006ドイツの旅〜うまいビールに3ユーロを惜しむな〜

P1080717 今回のドイツ旅行、あちこちでビールを呑みました。
ドイツでメニューに相当するシュパイゼカルテ(Speisekarte)をみてもドイツ語なので何が何やら。とりあえずわかるのはPilsと書いたピルスナーくらい(汗)そのうち、ラウホRauchが黒ビールらしいというのはわかったのだけどどこに書いているか探しきれない(笑)というかどの名前が黒ビールなのかもわからないという始末(^^;)。
とりあえずあたるも八卦で頼んで楽しみました。

ドイツはご存知の通り、16世紀にバイエルンの王様が制定した「ビール純粋法」なる法律があって、麦芽とポップと水と酵母以外ではビールをつくらないという美しい掟があります。ビールはどこの店に行っても3ユーロ(450円くらい)で300mlグラスから呑むことができます。市販のビールはわかりませんが旅先ならとりあえず3ユーロからビールが楽しめます。
ドイツのビールは本当に楽しめるアルコール。そしてそれを文化資産として「伝統的調理法」に登録し保護しようとするドイツ政府の心意気はさすがです。こういうのを伝統食の保護と言うのでしょう。もちろんドイツでも一般食はアバウトなものですが、和食回帰や食育で「伝統食」をうたっても肝心の生産方法は規定しない我が国と「発想」の違いは参考になります。それでも最近は健康指向で飲む料が減っているそうですけど‥‥

アルコール=悪で酒税で稼ぐ政府に発泡酒や第三のビールの抜け穴を求めて粗雑なビールが氾濫してうまいビールがなくなる我が国の惨状を思えば、「うまいビールに3ユーロを惜しむな」は大事です。ミュンヘン・札幌・ミルウォーキーを標榜するかつての精神を護るためにも合言葉は「うまいビールに3ユーロを惜しむな」

それくらいにあちこちで呑んだビールがうまい。昼間から観光地や列車内では男女問わず呑む人は呑んでいるので食事と共に楽しむことが出来ます。
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向こうの人はスタイニーサイズ?の瓶ビールで呑む人も多くて、車内や街中のバーで瓶ビールを片手に談笑しながら呑むと言う風景もしばしば。WMの開催前には瓶ビールで仕込む人たちもけっこう観ました。
ドイツのビールは本当においしい。というか外れがない。左はライプチヒでの香ばしいラウホビール。次にライン川沿いで呑んだミュンヘン辺りのフルーティーなビールと細いグラスで有名なケルシュビール。そしてケルンのケルシュビールと最後は輸出No.1のベックビールです。

どれを呑んでもお腹にこないし、簡単に1〜2杯はスイスイはいってしまうから不思議。そして味が濃い。
そしてドイツの食事ともぴったり。今回は伝統料理に近いものを中心に何とか選びながら食べたのですが、あらゆる料理がビールに合うようにできているのではないか?と思わせるくらい相性が良かったです。
日本酒と日本料理の関係のようなものでしょうか??

そして今回の旅行でもっともまずいビールは‥‥WM会場内で独占販売だったバドワイザー。ドイツのビールの前では、バドは「ビールの味をしたアルコール」でした(笑)
たいていの我が国のビールも発泡酒、第三のビールもドイツビールの前では
「ビールの味をしたアルコール」
再度、我が国でもうまいビールを呑みたいので声を大にして言いたい。

「うまいビールに3ユーロを惜しむな」

ところで、ドイツ料理と言えば、ソーセージと酢漬けキャベツ、ジャガイモのうまくない料理と思っていませんか?
答えは「Nein!」
牛肉や豚肉のレパートリーに酢漬けキャベツやジャガイモの組合せがよくて肉料理を中心に本当に美味しかった。こちらも店頭に出されている
シュパイゼカルテ(Speisekarte)をちんぷんかんぷんなドイツ語とにらめっこでいろいろ探してみたので思ったように食べていないのですけど、外れはなかったです。食事のあれこれは別タイトルで。。。

とりあえず、そんなドイツ料理の豪快なメインディッシュをご紹介。

P1080665_2 左が豚スネ肉を炙ったケルンでのアイスバイン。外はカリカリの皮がおいしく中はトロトロのお肉が楽しめます。右は大きめのケルンのソーセージ。ご一緒したドイツで仕事している旧友は「これで3人前になるヨ」と教えてくれました。
この前にビーフシチューなズッペ(スープsuppe)を食べたのでさすがに食うのに一苦労しましたが、これがまたケルシュビールと相性バッチリでした。

2006年7月 3日 (月)

WM2006ドイツの旅〜ファンフェストとコテコテなサポ文化〜

WM2006期間中のドイツは夏だからもあるんだけれども野外でサッカーを観るには困ることはなかったです。
開催地にはファンフェスト会場があって試合の日は大きなスクリーンで試合が観れる。そして、どこの街でも大小の会場があって無料で観ることが出来た。ファンフェストもそうだけれどもアレだけ利権の権化なFIFAに対して、放映権でどうやって「無料」フリーパスを採ったのだろう?本当にあちこちでスクリーン出して街頭中継していたのが印象的。

日本で開催した時は、大分のネットピアッツァで途中で街頭中継が自粛(?)されたけど、前回のニッポンでパブリックビューイングで囲い込んだヤツ、放映権をタテに街頭中継を邪魔したヤツラなんてみんな地獄に堕ちろと切に思う。その辺のサッカーの試合を街頭で見せることをフリーパスにしたドイツの運営委員会の手腕とそれを当たり前とするドイツのサッカー愛好者の力を感じました。

ドルトムント、大聖堂の前のケルン、ゲヴァントハウス前のライプチヒといった開催都市、有名なゲーテ像のあるワイマール、そしてライプチヒの会場写真の次はドレスデンのプラーツ(広場)の柵で囲った大小PV会場から、リューデスハイムの有名なシュホフのビアバーまで写真を並べてみましたが、どこかで何かしら中継している。

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観光地なケルンの大聖堂前も、ゲーテとシラーの像で有名なワイマールの広場もおかまいなく仕切って会場にしているのもさすが(笑)
そしてドイツ戦なら、ベルリンからリューデスハイムの小さな街までスッカラカンでみーんな仕事そっちのけで映像にかじりついていましたさ。
日本開催のときも、ネットピアッツァ前からレストランバーから駅の待合室まであちこちでテレビ観ましたけれどもやっぱ違いますね。日本も放映権のユーザに対する縛りがもっとリーズナブルならスポーツバーももっと盛んになるのになぁ。

あちらのノリは、日本ならちょうど関西・関東のコテコテプロ野球ファンが集まるお店みたいなのの拡大版な感じかなあ?あらためて 100年近く続く日本の野球ファン文化の奥の深さに感慨深いものがあります。日本のJリーグサポーター文化の場合、そうしたコテコテ感なプロ野球ファン文 化を広告代理店主導で塗り替えていく方向でスタートした経過がありますが、世界的なノリで行くとプロ野球ファン文化の方がサポーター文化として近いという 矛盾があることを感じ入りました。まさに百聞は一見に如かず。。。

だってイングランドやドイツのサポソングって、どう考えても日本なら六甲おろしや南海・近鉄な古めの球団歌やいてまえ コール、いざゆけ若鷹軍団ですよアレ。
その意味では千葉ロッテマリーンズ文化は世界水準?なわけで、Jサポーター文化に日本のプロ野球ファン文化のネイティブさをどう加味していくかが今後の大きな課題って‥‥サポーターは案外気付いていないのではないかなぁ???

Foxkeh! フォクすけ!


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