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2006年4月13日 (木)

琉球の文化と「我々の文化」

Ryukyu今度、九州国立博物館で琉球王国を採り上げた特別展「うるまちゅら島琉球」が開催されます。
今日の日本国内にあって、かつて独立した文化圏を持った地域を如何に捉えることができるのか、「国立博物館」という近代国家の産物の今日のあり方を九博がどのように捉えているのかお手並み拝見というところです。琉球王国の文化はそれそのものが魅力的であり、沖縄県にいけば本屋で『高等学校琉球・沖縄史』が手に入るように、近代化の過程で日本国に含まれながらも独立した文化圏の認識を持つ地域です。
一方、日本の美術を扱う側としては、常に琉球王国の文化をエキゾチシズムで消費してしまいやすい側面と、日本列島の文化と彼我の関係が常に問われる他者の文化を「われわれ」と括ってしまいやすい近代的枠組みの誘惑に引っかかってしまう、またその代案を見出しにくい難しいテーマです。日本史でもしばしば周縁(どこの周縁と言いたいのだろう?)と扱い、列島史と琉球史を相対化するといった視点は抜け落ちやすいのが現状です。

少々厳しく言うならば、第一弾が田舎者の九州人に「日本の美術」を紹介する日本版中華思想な代物だったし、第二弾が中国といっても米国で開催された特別展の組み直した輸入巡回展(図録みたらわかる)で、どこに九博があるんだ(便乗企画くらいか?)という代物だったので、第三弾となる琉球で九博らしさが問われることになるわけですから注目です。

‥‥東アジア世界の中にあって、海を舞台に繰り広げられた多彩かつ多様な交流の歴史を持っていたのです。その 独自性というのも、琉球の地理的あるいは歴史的な事情を反映して、日本や東アジア諸地域の文化の様々な要素を養分として芳醇に実ったものでした。展覧会に 来ていただく方々が、作品を前に、あるいは親しみをおぼえたり、あるいはエキゾチシズムを感じたりするとすれば、こういった琉球の歴史的な背景が関係して いるのでしょう。とはいえ、これはやはり独立したひとつの文化です。
 アジア史的な観点から琉球を見つめることによって、われわれ自身の文化が一面的なものでなく、多面性をもっていることを改めて認識したいと思います。
 日本と中国の間に位置した琉球の文化が、東アジアの激動の歴史の中で形成されつづけてきたことを、総件数150件の優れた美術品と歴史資料をとおして紹介し、来観される方々に、豊かで力強い琉球の世界への旅をお楽しみいただきたいと思います。
‥‥

と言う(日本と中国の間の琉球って!)説明をみるにつけ多分「ベタ」に扱うだろう予感がするけれども(そうでなければ、さすが九博!と思うけど)、それも含めて今の我が国の美術史、歴史学の現状を示すサンプルとなることでしょうから注目です。

琉球もいいのだが、肝心の「九州」はいつまでたっても出てこない。次こそ期待して待っておきたい。

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